■6大栄養素ってなに?■
健康を維持しながら長生きするために、バランスよく栄養素を取り入れる必要があります。
水・タンパク質・炭水化物・脂質・ビタミン・ミネラルからなり栄養素がとても重要です。


犬が1日に必要とするエネルギーは、体重や週齢などによって異なります。基本的に犬の体重が多いほど必要エネルギーも多くなりますが、小型犬は運動量が多く、成長の速度も速いので、特に子犬の頃はたくさんのエネルギーが必要になります。また、避妊、去勢手術の有無によっても変わってきます。
■■水■■ 栄養素を体内に運ぶ役目

水は、犬に限らず人間を含め全ての生命態に必要なものです。
食事から得た栄養素を運んだり、体温を調節したり、余分なものを排泄したりなど様々な役目を担っています。

成犬は体重の50〜60%が水分で構成されていて、これが不足すると、脱水症状を起こしたり、
体温調節ができなくなり、死に至るケースもあります。犬は水を飲みすぎるということがないので、
専用の清潔な容器に、常に新鮮な水があるようにしてあげましょう

■■タンパク質■■ 体の組織や体液などをつくり構成成分 ■■主な食材■■ 

たんぱく質は筋肉、血液、内臓、毛、爪、皮膚など体を作るうえで
最も重要な成分で、エネルギーを共給する役割を持っています。
たんぱく質は消化されるとアミノ酸になりますが、
体内で合成できる非必須アミノ酸と、体内で合成できない必須アミノ酸に
分かれます。外部から摂取する必要のある必須アミノ酸を、食事から
しっかり摂取しなくてはならないということです

犬の細胞は、23種類のアミノ酸からできていますが、
そのうち10種類が犬の必須アミノ酸となっています。
これらは主に動物性たんぱく質に多く含まれます。

たんぱく質が不足すると、発育障害や貧血、抵抗力の低下、
食欲減退、被毛が劣化するなど、
様々な病気の原因になります。また病気からの回復も遅くなります。

逆にとりすぎると、肥満の原因になったり、肝機能に障害が起こったり
することもあります

【動物性タンパク質】
 鶏肉・牛肉・ラム肉・レバー
 魚類 
 (鯵・鰯・鯖・鮪・鰻など)

【植物性タンパク質
 豆類 (豆腐・枝豆など)
 野菜 (
 穀類など
■■栄養効果■■ 
●成長の促進
●脳の活性化
●精神安定
●免疫力の向上
■■炭水化物■■ エネルギー源として重要な栄養素 ■■主な食材■■
体内に吸収された炭水化物(糖質)は血中でグリコール(血糖)として
存在し、各組織のエネルギー源になります。

これが不足すると、低血糖になり、たんぱく質の吸収が阻害され、
発育が充分に行われなかったり、病気の回復が遅れるなどの原因になる。

逆にとりすぎると、体内で脂肪に変わり、肥満の原因にもなります。
【でんぷん類】
 米・麦・イモ類

【野菜類全般】

【きのこ類】
■■栄養効果■■
■■脂質■■ 体の構成成分で優れたエネルギー源

エネルギー源として必要ですが、過剰摂取すると皮下や腹膣に蓄積される。

脂質が不足すると、発育障害になったり、犬の皮膚や被毛のつやが
悪くなり、免疫力も低下します。

逆にとりすぎると、肥満の原因になるのはもちろん、消化が追いつかず
下痢になったり、肝臓などの内臓に障害が起こることがあります。


【動物性オイル】
 鶏脂
【植物性オイル】
 キャノーラ油・亜麻仁脂・月見草油
■■栄養効果■■
●エネルギーの貯蔵
●動脈硬化の予防
●脳の機能維持
■■ビタミン類■■ 毎日必要な種類を接種 ■■主な食材■■
様々な生理機能をコントロールするビタミンは20種類あり
体内で合成できないものは植物から摂取する必要があります。
【肉類】 レバー・鶏のササミ

【魚類】 サンマ・イワシなど

【野菜】 小松菜・ブロッコリー・大豆
■ビタミンA■ 免疫力を高め、眼の機能を保つ。また皮膚や粘膜の健康維持や骨の成長に役立つ。
【主な食材は、レバー・卵黄・うなぎ・ノリ・春菊・ニンジン・かぼちゃなど】
。。欠乏。。 毛ツヤが悪くなり、粘膜も弱くなり、感染症に感染しやすくなる。
体重減少・食欲減退・繁殖障害・角膜障害など
。。過剰。。 骨がもろくなり、急性中毒症を起しやすくなり、体重減少・食欲減退など
■ビタミンC■ 骨の形成や細胞と細胞を繋ぐのに重要。ストレスなどで大量に消費するので補給が必要。
【主な食材はブロッコリー・かぼちゃ・ピーマン・サツマイモ・いちご・蜜柑など】
。。欠乏。。 傷が治りにくく、骨折しやすくなり、抵抗力が低下し成長障害にもなる。
。。過剰。。 心配なし。
■ビタミンD■ カルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助け、成長期に最も重要。
【主な食材は、鮭・秋刀魚・鯵・しらす・干しいたけ・まいたけ・きくらげなど】
。。欠乏。。 骨が曲がるなど異常や歯の異常。発育不全・関節炎など
。。過剰。。 下痢・脱水・高カルシウム血しょう・食欲減退・体重減少など
■ビタミンE■ 抗酸化作用により、脂肪の酸化を抑え老化防止になる。
【主な食材は、鰯・ハマチ・植物油・かぼちゃ・モロヘイヤなど】
。。欠乏。。 繁殖障害・黄色脂肪症・動脈硬化・筋肉の萎縮・食欲不振など
。。過剰。。 食欲減退し過酸化物質になりますが、さほど問題はなし。
■ビタミンK■ 血液を健康に保ち、カルシウムの吸収に作用し骨を強化する。
【主な食材は、小松菜・キャベツ・納豆・わかめ・めかぶなど】
。。欠乏。。 出血しやすく、止血に時間がかかる。骨が弱くなる。
。。過剰。。 心配なし。
■ビタミンB1■ 神経系・筋肉・心機能を正常に保ち、肉体疲労にも役立つ
【主な食材は、豚肉・鶏レバー・うなぎ・玄米・大豆・インゲンなど豆類】
。。欠乏。。 疲労・嘔吐・脱水・体重減少・発育不全なっど
。。過剰。。 心配なし。
■ビタミンB2■ 成長期には不可欠で、皮膚や粘膜の発育に重要。脂肪の燃焼に役立つ
【主な食材は、レバー・うなぎ・秋刀魚・鰯・納豆・ヨーグルト・のりなど】
。。欠乏。。 皮膚病・脱毛症・口内炎など
。。過剰。。 心配なし。
■ビタミンB6■ タンパク質の代謝に関係し、発育期や妊娠期には重要。貧血予防など
【主な食材は、卵・鶏肉・鮪・鰯・鮭・サツマイモ・バナナ・ゴマなど】
。。欠乏。。 皮膚炎や貧血・食欲不信・発育不全・神経機能障害など
。。過剰。。 普通は心配なしだが、大量摂取すると運動障害など平衡感覚が無くなる。
■■ミネラル■■ 必須分を過不足なく摂取することが重要。
様々な生理機能に関与する必須ミネラルは16種類あり、中でも動物の体内に
多く含まれるカルシウムは骨や歯の構成要因として最も重要です
ミネラルにはカルシウム、リン、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、鉄分、亜鉛、ヨウ素、銅などがあり、
これらをバランスよく摂取することが大切です。
■カルシウム■ 骨を作る成分。正式に機能するためにはリンとのバランスが重要。
【主な食材は、煮干し・鯵・納豆・豆腐・小松菜・ひじき・わかめ・昆布・チーズなど】
。。欠乏。。 骨の発育不全・四股の変形・筋肉の麻痺・神経過敏など
。。過剰。。 発育障害・骨の発育異常・嘔吐・下痢・高カルシウム血しょうなど
■りん■ カルシウムと結合して骨を作る。脂肪や炭水化物の代謝を助ける。
【主な食材は、削り節・大豆・高野豆腐・のり・昆布・ヨーグルト等】
。。欠乏。。 骨の発育不全・四股の変形・筋肉の麻痺・繁殖力の低下
。。過剰。。 カルシウム欠乏症・骨や歯が弱くなり、腎疾患・クル病など
■カリウム■ 体液のバランスを保ち、神経伝達やにんにくの働きを調整する。
【主な食材は、青菜・トマト・さつまいも・納豆・インゲン豆・りんご・海藻類など】
。。欠乏。。 食欲減退・筋肉の麻痺・心臓障害・栄養失調など
。。過剰。。 食欲減退・栄養失調・不整脈など
マグネシウム アミノ酸をエネルギーに変える。生態機能の維持に重要。
【主な食材は、ほうれん草・大豆・納豆・小豆・ひじきなど】
。。欠乏。。 発育不全・にんにくの痙攣・虚弱・不整脈など
。。過剰。。 下痢・嘔吐・泌尿器症候群・高マグネシウム血しょうなど
■鉄■ 体内に酸素を運ぶのに不可欠。体を維持する上でも最も重要。
【主な食材は、レバー・鰯・鰹・アサリ・肉・青菜・納豆・ひじき・煮干しなど】
。。欠乏。。 貧血・虚弱・疲労・感染症にかかりやすくなる。
。。過剰。。 体重減少・食欲不振・嘔吐・頭痛など中毒症状も見られる。
■亜鉛■ タンパク質の合成や新陳代謝に関係。
【主な食材は、レバー・牛肉・豚肉・うなぎ・大豆・納豆・のり・ゴマなど】
。。欠乏。。 発育不全・皮膚障害・食欲不振など
。。過剰。。 心配なし。

 
必要な栄養素と言っても与えすぎは肥満の元!!
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