■本当に怖い中毒の話■ | ||
あなたは、あなたの愛犬が中毒なるなんて、ありえないと思っていませんか? ところが中毒の発生率はとても高いのです。 【犬に与えてはいけない食材】で玉ねぎやチョコレートは有名な話なので、まず与える事は無いでしょう。 人間の子供にも言えることですが、万が一の事故とは予期せぬ時に起こるのです。 まず、あなたの散歩コースや家庭環境を思い出してください。 危険は一切ないと思いますか?言い切れますか? 例えば、庭で除草剤を使ったり、草花に肥料を与えたり、有るいは近所でそれらを行い あなたが気付かずに散歩させ、愛犬が口にしてしまう。 また、何気ない散歩コースに咲く草花にだって有毒のものもあります。 家のなかでは、洗剤、石鹸、消毒剤、タバコ、観葉植物(キョウチクトウ、ポインセチアなど)に 注意してください。 また、人間用、動物用の各種の薬を誤って飲んだり、心臓病などの薬を服用量の数倍も投与してしまった という場合も中毒を起こすことがあります。 だいたい犬の体重1キロ当たり15〜20グラムのタマネギで中毒を起こすとされていますが、 症状が出ない犬や、これ以下の少量でも症状を出す犬もいます。 また、チョコレートも大量に摂取すると中毒を起こします。 サケ、川魚を焼かないで食べた場合も、中毒を起こすことが知られています。 |
||
■万が一の処置方■ | ||
毒性があると思われる物質に皮膚あるいは眼などがふれた場合には、大量の水で洗います。 通常はホースで、それらの毒物をどんどん洗い流してください。 できれば、飼い主も手袋やエプロンをしぬるめのお風呂に入れるのもよいでしょう。 そして飲まないケースが多いですが、犬が飲めば、水を多く飲ませるのがよいでしょう。 次に大切なことは、動物をおとなしくさせることです。興奮しない環境下においてあげてください。 暑すぎず、寒すぎず、過ごしやすい新鮮な空気の多いところに休ませてあげてください。。 間違って食べたと思われる物質を、一緒に病院に持っていくことが重要です。 そして、何よりも動物が食べた毒物がそれ以上吸収されるのを防ぐ為、吐かせましょう。 食べた後2時間以内なら、嘔吐がかなり有効なケースが多いようです。 嘔吐させるには、健康な犬であれば、犬の大きさに応じて、 食塩をスプーン1〜7杯くらいまで、舌の上にのせて 飲ませる方法があります。そうすると、お水を飲み、その後で嘔吐することが期待されます。 |
||
■本当に恐ろしい化学薬品■ | ||
殺虫剤による中毒で、よく見られるのがノミとりまたはノミ除けの首輪によるものです。 通常の使用ではノミとり首輪による中毒は起こらないのですが、薬品に多量にふれる状況で使用すると、 中毒症状が現れることがあります。 安全に使うには、ノミとり首輪を入れ物から出し、 使用する前に24時間放置しておくとよいでしょう。 また、愛犬の首の太さに合わせてバンドを切り、けっして二重に巻いたりしないことも大切です。 さらに、なるべく雨とか水分にバンドが当たらないようにしてください。 最近のノミとり首輪は水分などにも強く、毒性を発揮しにくいものもありますが、 、ノミとり首輪を動物同士が嘗めあうと危険なこともあります。 複数の犬がいる場合は、ノミとり首輪の上に通常の首輪をして固定し、危険を避けるようにします。 ネズミの駆除に使われる薬品やナメクジ駆除のも怖い薬品です。 1日に1〜5gのワルファリンが5〜15日間継続的に摂取されると、中毒症状を起こします 中毒の主な症状はさまざまな部位の出血で、鼻血、吐血、血便、血尿などが見られ、 貧血を起こし、衰弱状態になります。そしてほとんどの場合、 脳あるいは胸の出血を伴って死に至ります。 直接化学薬品を口にしなくても、それらによって駆除だれたねずみやナメクジを 誤って食べてしまった場合、同じように中毒を起す場合も多々あります。 このように間接的に中毒を起した場合の症状は、ヨダレを流したり、興奮状態になります。 1〜2時間すると、運動失調を起こし、立ち上がることができなくなって、 意識を失い、呼吸困難に陥ります。 そして最終的には、酸素が不足して死亡するケースも有ります。 |
||
■貴金属やその他の中毒■ | ||
問題となる重金属には、鉛、水銀、ヒ素、リンなどがあります。 現在のペンキは大丈夫ですが、古いペンキで塗ったものとか、ハンダ、バッテリー、リノリウムなどは 鉛中毒の原因となります。 症状は消化器系と神経系に現れます。嘔吐、下痢が主なサインで、最終的には神経系、 すなわちケイレン発作を起こします。特にこれらの中毒は成長過程の犬、つまり仔犬に多く見られます。 この鉛中毒とジステンパーの症状が似ているので、これらの鑑別が非常に重要となります。 通常は、慎重な血液検査とレントゲン検査を行なうことにより、鑑別は可能と言われています。 鉛中毒もできるだけ早く治療する必要があります その他にもヒキガエルによる中毒(心臓に異常をきたす)があります。 犬がヒキガエルと遊んでくわえているところを見たら、すぐにカエルを引き離し、 犬の口のなかを水で十分に洗うことが重要です。 このような場合は大至急動物病院へ!!、ひどい場合は 2〜3時間以内で死亡することがあります。 又、人間もそうですが蛇に噛まれた場合も緊急を要する時があります。 蛇には無毒の蛇と有毒がいますが、咬まれた痕によって判定が可能です。 もし2本の咬み痕があればそれは、有毒の蛇と考えてください。 咬まれた後がU字型で多数の歯の形をしていれば、無毒の蛇なので、 反応はほとんどないと考えてよいでしょう。 有毒の場合は咬まれた場所に激しい疼痛がただちに起こり、動物はさわられると非常に痛がります。 そして、出血したり、浮腫が起こって、周辺が急速に盛り上がってきます。 嘔吐したり、鼻から出血したりし、最後にはケイレン、昏睡し、4時間以内に死亡 することが多いものです。 |